近年、神経科学の成果が次々に発表されており、認知科学と人工知能の分野も含め脳関連の情報は凄まじいスピードで日々更新され続けています。

 こうしたなか、当会が唱える痛みのソフト論(脳情報処理システム)に関わる領域においても、脳研究の舞台は世界的な広がりを見せています。ただし、それらが生み出すであろう方法論は創薬や手術の類になる可能性が高い…。

 他方、当会の取り組みは徹底した安全性の追求であり、プランBに属するものです。

※「プランA」と「プランB」
映画「コンタクト」や「インターテスラー」のストーリーにおいて重要なプロット。人類の命運を握るプロジェクトの水面下には、危機管理としての“保険”すなわち“プランB”が存在していた…。

脳研究における「プランA」とは、2013年に始動した米国の「ブレインイニシアチブ」、欧州の「ヒューマン・ブレイン・プロジェクト(HBP)」、そして2014年に始動した日本の「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)」などを指す。 

こうした研究をベースにした方法論の行き着く先は、おそらく創薬や手術の類すなわち侵襲的な介入がメインとなる。ただし、チャネルロドプシンに代表されるオプトジェネティクスの運用次第では一部“非侵襲”もあり得るが。

一方で「プランB」は“非侵襲のみ”を究めていくプロジェクト。

 ヒトの “コミュニケーション” や “タッチング” には、いまだ人類が知り得ない癒しのメカニズムが潜んでおり、引き込み(エントレインメント)痛みのロスモダリティ、確率共振、確率誘導、準静電界、境界意識回路、脳腸相関、脳膚相関、脳節相関(脳と関節の関係性)、マインドフルネス、さらにフードリング(ミトコンドリア革命、ケトン体革命、FODMAP等々を踏まえた食事療法)といったキーワードが浮上しています。

 欧州において認知症の治療は薬物療法の限界を踏まえ、非侵襲的かつ全人医療的な介入にシフトしつつあります。

 オキシトシン、セロトニン、メラトニン、ドーパミン等々の “自前の薬(ホルモン)” の真価を追究することで、非侵襲的アプローチの可能性が広がっていく未来…。

 そのとき最前線にあるのはCSBM(認知科学に基づく医療)であり、心身統合療法であり、そして脳弾塑性を誘導するという中核理論ではないか、これが当会の描く未来予想図です。

 認知症の問題や働き盛りのメンタルヘルス、アスリートのメントレ、マインドフルネス、発達個性の一部が抱える引きこもりのリスク…等々、こうした次元が認知されつつある日本では、医療者のみならず一般においても“脳”への関心が高まっています。

 amazonの検索で「脳」と入力すれば、膨大な数の書籍がヒットします。脳育や脳活といった言葉も当たり前のように使われています。

 痛みのソフト論も臨床現場に少しずつ浸透しつつあるようです。それを物語る実例として、ギックリ腰で救急搬送された患者さんが「脳がいっぱいいっぱいになっちゃたね」と医師から説明されたというエピソード(筆者が聞いた患者の体験談)が…。

 これまで認知科学が明かしてきた知見の数々は、「痛みは “感覚に近い知覚” というよりむしろ “認知に近い知覚” である」ことを明示しています。

 心身統合療法の現場、すなわちプランBの最前線では「トップダウン回路(※)による痛みの変化」は日常茶飯事であり、これを補完する検証の数々、すなわち認知科学によるパラダイムシフトが静かに潜行しています。将来的に成書の書き換えは必定と思われます。

(※)トップダウン回路
表層意識から境界意識に向かうベクトルの神経回路。意思の力によって境界意識ゲート開閉を制御する回路。

楽しいことや好きな趣味に集中すると痛みがやわらぐ注意転換法 (distraction therapy)やACT(acceptance and commitment therapy)などはトップダウン回路による境界意識介入の典型例。

認知心理学における「トップダウン処理」との違いは境界意識というベンチマークの有無。
境界意識仮説(DMNゲーティング理論)

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