HOME フォーラム 掲示板(臨床関連のご質問・ご相談) ・初診時劇的改善例が2回目の治療を当日キャンセル、あっくんなら…?

・初診時劇的改善例が2回目の治療を当日キャンセル、あっくんなら…?

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    投稿
  • #7415
    あっくん
    キーマスター

    ふだんの臨床や医療問題等々…、あっくんの考えを聞いてみたいという方は下から送信してください。

    #7640
    baby8
    参加者

    こんにちは。4年前にBFIセミナーに参加してからずっとyoutubeや記事で勉強させていただいてます。今は名古屋で完全予約制の治療院をやってます。1週間前、80歳の男性が腰部から股関節にかけて激痛を訴えて来院しました。
    糖尿病を長く患っているそうで、Hba1cの値がずっと高いままだそうで「食事療法なんかより運動が大事だから」ということで毎日2時間以上歩いているとのこと。
    ところが10日前にいつもの倍(4時間近く)歩いた直後から激痛が出てしまったという経緯です。金属加工の職人をしていたそうですが、2年前に辞めてから糖尿病が悪化したため、とにかく俺は体を動かしていないとダメなんだと。
    職人時代から何度もギックリ腰をやっていて、長年同じ鍼灸院に通っていて、たいてい1~2回の鍼治療で治るパターンだったけれど、あるとき初めて電気鍼を打たれたら、その直後に動悸とめまいが出て激しい嘔吐をしたため、院長が驚いて救急車を呼んだそうです。
    搬送先の病院で点滴を打って回復したけれど、その一件があって以来、院長との関係がギクシャクするようになり、最後は院長のほうから「もうここに来ないで欲しい」みたいなことを言われたので、そこには行けなくなってしまったそうです。
    そんな事情を聞かされたので、とりあえずBFIのタッチ系(今はリングタップという治療名に変わっているようですが)だけをして反応をみてみたら、「あれ?なんだ?痛みが取れた。あれ?」と首をかしげながら帰っていかれました。
    次回の予約を入れていったのですが、2回目の当日にキャンセルの連絡があり、その内容は「また痛みが出たので、整形外科に行って鍼治療を受けた。しばらくそちらに通うことにした」でした。
    振り返ってみると、施術直後は椅子から立ち上がる動作も見違えるほど改善していましたし、本人も良くなったとコメントしているわりには、雰囲気的に素直に喜んでいる感じではなかったように思います。
    造語一覧の「メラビアン徴候」を読んで、これがそういうことなのかなと思いましたが、何か釈然としません。
    もしあっくんがこの患者を診たとしたら、初診の段階でフードリングをしましたか?傾聴カウンセリングをしましたか?どのような技術を選択しましたか?以上よろしくお願い致します。 

    • この返信は7ヶ月前にあっくんが編集しました。
    #7645
    あっくん
    キーマスター

     もう少し情報をもらえるとありがたいです。 
     その患者は「食事療法より運動が大事」というようなコメントをされた様子ですが、過去に食事療法をやったけれど効果がなかったということなのか、それとも、はなから食事療法に否定的な考えの持ち主なのか、どっちの雰囲気だったでしょうか?
     キャンセルの連絡は電話ですか?
     それともメールか何かですか?
     もし電話だった場合、相手の口調や声のトーンから察して「お前の治療じゃ治らないから整形に行ったんだ」という怒気、不満のような攻撃性を感じましたか?
     それとも感情的にニュートラルな印象でしたか? 
     baby8さんは鍼灸もやっていますか? 
     添付した画像の中で、その患者がどのタイプに該当するか、右端のカッコ内の数字を教えてください。 
     よろしくお願い致します。

    • この返信は7ヶ月前にあっくんが編集しました。
    #7649
    あっくん
    キーマスター

     上記画像の説明を失念しました。
     「アクティブ」は表面的な印象として、会話が弾むタイプ(積極的に話してくるタイプ)。
     「パッシブ」は会話に消極的なタイプ。
     「オープン」は自分の内面を披瀝できるタイプ(相応の内観力があって自分の気持ちを表現できるタイプ)。
     「クローズ」は自分の内面をしゃべらないタイプ(自分の気持ちを表現しない、あるいはできないタイプ)。
     「情報〇」は施術内容について事前にウェブサイトなどで知っているケース。あるいはそういった情報を積極的に学ぶ姿勢があるケース。
     「情報✖」は施術内容について何も知らないケース。あるいは情報取得に対して後ろ向きなタイプ。
     「ポジティブ」は施術後の感情がどのように現れたかといった次元。理学所見の変化に拠らず、本人の喜び感情や満足感が現れたケース。
     「ネガティブ」は施術後の反応が悪いケース。理学所見が改善したにも関わらず喜び感情が出ない場合を含む。

    #7651
    あっくん
    キーマスター

     すみません、あともう二点だけ。
     初診時、施術内容についてどのような説明を行いましたか?
     毎日歩く習慣があるとのことでしたが、施術後、翌日以降の過ごし方について、何か助言しましたか?
     たとえば「明日以降、もし歩けるような感じになったとしても、少なくとも次回の施術までは歩くのは控えておいて下さいね」とか、そういう話はされましたか?

    #7652
    baby8
    参加者

    食事療法については、詳しく聴いたわけではないのでどっちなのか分かりません。キャンセルは電話でしたが、わりと普通な感じだったと思います。私は鍼灸はやっておりません。
    画像については、アクティブだと思います。こちらが聞いてもいないことをけっこうしゃべってたので。オープンかクローズかは分かりません。情報はたぶん✖だと思います。施術に対する反応は、今にして思えば完全にネガティブだったと思います。なので数字でいうと、(2)か(3)かというところでしょうか。
    施術については、とくに何も説明しませんでした。施術後の歩行についても何も伝えてません。次回の予約を3日後に入れたので、再診されるまでの間はさすがに歩くなんてことはしないだろうと思ってまして、でも、もしかすると翌日あたりにまた歩いちゃったんでしょうか。それでぶり返したということなんですかね。よろしくお願い致します。

    • この返信は7ヶ月前にbaby8が編集しました。
    #7654
    あっくん
    キーマスター

     ありがとうございます。おかげでだいぶ見えてきました。
     これで最後です。糖尿病以外に何か病歴がありましたか?手術歴とかも含めて。
     それと家族構成(現時点での同居家族、子供の有無、子供がいる場合その生活状況(孫が何人いて自宅そばに暮らしているのか、比較的遠方にいるのか等々)。
     あと、会話の際に目を合わせるタイプだったか、それともしゃべるわりには術者と目を合わせない感じだったか、その辺りも教えてもらっていいですか?

    #7655
    baby8
    参加者

    施術中に自分の腹部にある大きな手術痕をこちらに見せて、なんやかんや言っていたのですが、マスクのせいもあってはっきりと聴き取れませんでした。あと高血圧の薬を飲んでいると言っていました。
    家族構成についてはとくに聴かなかったので分かりません。
    目を合わせたかどうかは、けっこう大きなマスクをしていて黒縁の眼鏡をしていたので、ちょっと思い出せないです。そういうのも何か関係するんでしょうか。

    #7686
    あっくん
    キーマスター

     そうなんです、マスク二ケーションでは瞬きの数や視線の動きはとくに重要になります。
     今回のように限定的な情報で、たらればの話(同じシチュエーションで自分ならどうしたか?)にお答えするのはどうなのかなあという部分はありますが、当方の推察を交えてお話させていただきます。
     まず結論を先に申し上げます。
     私だったら、この患者にフードリングはしません。おそらくほとんどの総合臨床家も同じだと思います。
     高齢者の糖尿病患者が食事療法に後ろ向きな雰囲気を醸し出しているケース…。めっちゃハードル高いっす。さすがに手は出せないバージョンですね。
     ただ、通院プロセスの中で患者の風向きが変わって、受け入れるモードが少しでも感じられたら、ソフトな切り口で少しずつ始めると思います。
     もちろん相応の信頼関係が構築された場合に限りますけど。
     次に傾聴カウンセリングについて。これは私の場合ほぼルーチンなんですが、そういうのが嫌い、苦手というオーラを出してくる患者にはやりません。
     ただ今回のケースはわりとしゃべるタイプの患者だと推察しますんで、おそらくしていたと思います(ただし、それと悟られないようにさりげなくですが…)。
     技術の選択については、患者の治療歴を詳しく聴いて、過去にどんな治療を受けてどのような結果になったのか、どんな方向性に親和性があるのかを踏まえ、チョイスします。
     たとえば「これまで受けてきた治療の中で、一番良かったと感じるものは何ですか?治療後に副作用のようなものを感じた経験はありますか?治療によって悪化してしまったようなことはありますか?」みたいな感じです。
     さらに実際に施術を始めた際の相手の反応を見て、「あっ、この技術はポジティブに感じていないな、では違うのに変えてみるか。この技術は良さげなので少し長めにしてあげよう」とか、その場の状況判断で臨機応変に変えます。
     少しでも相手と親和性のある技術を選ぶということです。なので、過去の治療歴は本当にめちゃくちゃ大事です。
     
     今回のような治療歴(電気鍼➡嘔吐➡救急搬送➡点滴であっさり回復)から推測できるのは、いわゆるそっち系の患者だということです。
     見た目や雰囲気に惑わされることなく、間違いなく繊細系(スーパーナイーブ系)の体質であろうという前提に立って技術をチョイスします。だからこそ問診が大切、傾聴カウンセリングが重要だということです。
     そういう情報取得をなおざりにしている現場の危うさがよく分かると思います。
     で、私ならどんな技術を選択したか?
     相当レベルのリスク管理が必要な症例だと判断し、おそらく私もタッチング系の、なるべく刺激の少ないものから始めただろうと思います。
     で、ここからは私の推理をお話します。
     なぜメラビアン徴候が陽性だったのか?なぜぶり返したのか?なぜ転医したのか?
     これを知ることで、施術者自身のメンタリティを守ることができます。
     あれっ?次の患者が早く来ちゃったので、また後ほど。ちょっとお待ちください。
     

    #7687
    あっくん
    キーマスター

     ここまでの話で、だいたい察しはついていると思いますが。
     はじめからこの患者は「鍼治療➡治る」以外に選択肢を持たない、いわゆる無意識思い込み先行タイプです。
     多様性の著しい発達個性の中でも、とくにASD系の一部に見られるタイプで、自己の世界観が極めて強く、集団での社会生活が苦手で、芸術家や職人の中に比較的多いという印象があります。
     一見風変わりな装い(独自のファッションセンス)であったり、多弁なわりに目を合わせなかったりといったケース(コミュニケーションにちぐはぐな面を持っている)もあります。
     それで、「目を合わせてしゃべっていたか」をお聞きしたというわけです。
     無意識の中では「鍼治療を受けさえすれば、自分は絶対に治る」という答えが出ているため、それ以外のどんな治療を受けても、喜び感情が出ないというのが、私の推論です。
     こうしたメラビアン徴候を見極めることで、術者側のメンタリティ維持に繋がります。
     これを知ることで、あらかじめキャンセルなり、転医なり、そうした予後予測が可能になるからです。
     こうした予後予測にあっては、今回提示した画像が役立ちます。
     右端のカッコ内の数字は、現場にとっての予後予測で、高いほど良好で、低いほど不良な顛末になります。
     ここで言う、高いか低いかは、患者の理学所見の変化を指しているわけではなく、術者と患者の関係性すなわち親和性を現しています。
     つまり数字が10であれば、術者との関係性が良好になる未来がほぼ確実であり、反対に1であればそういう未来の可能性は極めて低いであろうということを意味します。
     ここからは、さらに突っ込んだ私なりの推理を披瀝します。あくまでも個人的な主観に過ぎませんので、参考程度にとどめておいてください。
     この患者を、仮に太郎さんという名前で呼びます。
     太郎さんは発達個性ASD系の一部に見られる「思い込み超激しいタイプ」であるが故、糖尿病のコントロールに有効と言われるものは何でもとりあえず試してみようというニュートラルな思考が苦手で、自分がいいと思い込んだものしか受け入れない頑迷さを持っている。
     そのため、自分にとって都合のいい、分かりやすい、納得しやすいものだけしか受け入れられない。長年の職人生活の中で培われた「人は運動していないとダメなんだ、運動こそが唯一無二の健康法なんだ」という信念にとらわれ、他者からの助言に耳を貸すことができない心性を抱えている。
     こういうタイプは、何か特定の対象にロックオンすると、“依存”と隣り合わせの精神状態になりやすい。
     俺にとってはこの先生じゃなきゃダメなんだ。絶対にこの治療じゃないとダメなんだという強烈な思い込み…。
     そのため、内心で「なんか嫌だな」と感じた電気鍼に対して、自分が信じ込んでいる院長からの提案「今回はちょっと電気を通してみましょう」に対して、「いいえ、いつもの鍼でいいです。けっこうです」と拒否することができなかった。
     本心としては嫌だった電気鍼を打たれたため、恐怖と不安によって自律神経が機能錯乱に陥り、激しい嘔吐を引き起こした。
     定型発達の患者であれば、このようなことがあれば、しばらくその鍼灸院から自然と足が遠のく展開が予想されるが、太郎さんは前述したとおりの精神性を抱えているため、その院長から離れることはできず、その後も“べったり”関係を続けた。
     しかし、院長のほうが太郎さんの何か(言動や態度)に危険なものを感じるようになり、自ら関係を断つ決断をした。つまり「これ以上この患者と関わるのは危険だ」と。
     そうして行き場を失った太郎さんは、事ここに至っては鍼以外の選択肢も試してみるかと思い立ったけれども、しかしやはり無意識は正直だった。
     実際のところ、それで本当に良くなるとは思っていないのだから、当然、施術後に喜び感情が出るわけがない。
     ぶり返した理由は“歩いた”可能性もあるし、そうでない可能性もある。
     いずれにせよ、太郎さんが次に向かった先は、単なる普通の整形ではなかった。
     鍼治療をやっている整形に行ったわけで…。おそらくそういう整形を調べて行ったのだろう。
     以上が、私の描いたストーリーです。
     この推理が正しいとすれば、今回のbaby8さんは危ない患者から遠ざかることができた。最低限の遭遇で済んだというハッピーエンドの物語だったことになります。
     よって、私がかける言葉は「良かったねえ。ヤバい患者との接点が1日だけで済んで。もし太郎さんが通院する展開になっていたら、あの院長と同じような懊悩(まいったなあ、この患者どうしたらいいんだろう?)に苛まれる未来が待っていたかもよ。本当に良かったですね」ってな感じです。
     すみません長くなっちゃって。
     以上ご参考まで。 

    #7697
    baby8
    参加者

    おかげでモヤモヤが晴れました。あっくんの推理と当日の会話や相手の雰囲気等を突き合わせていくと、全てのパズルがきれいにはまりこんで、謎がすっきり解けたという感じです。
    太郎さんという呼び名をそのまま使わせていただくと、今思い返してみても、本当になんとも言えない嫌な、重たい空気感を太郎さんは漂わせていました。
    院内でもずっと帽子をかぶったままでしたし、あっくんに指摘されてはじめて、いろいろな気づきにつながりました。
    今回の件と似たようなことは以前にも経験したことがありますが、それらも同じような展開だったのかなと考えると、すごく腑に落ちるものがあります。
    思い切って質問させていただいて良かったです。
    このたびは本当にありがとうございました。

    #7817
    あっくん
    キーマスター

    予後予測チャートの記事をUPしましたので、ご参考まで。

    リアクション・チャートによる臨床予測スコア(CPS)の活用について

    例えば…  初診時の患者さんの状況が「パッシブ」「クローズ」「情報✖」「ネガティブ」だった場合、その予後予測はカッコ内の数字にあるとおり1であり、施術者と…

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