関節7つの精密機能(目次)
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➡関節1)応力を分散させる免震機能-関節包内運動-
➡関節2)振動を吸収する制震機能-脳を守る骨格ダンパー-
➡関節3)衝撃をブロックする断震機能-関節内圧変動システム-
➡関節4)関節軟骨の神秘-“知的衝撃吸収”機能-
➡関節5)関節軟骨の神秘-驚異の摩擦係数-
➡関節6)潤滑オイルの自動交換システム-滑膜B型細胞の“受容分泌吸収”機能-
➡関節7)関節受容器によるフィードフォワード制御
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番外編
➡関節は振動エネルギーを熱エネルギーに変える変換装置!?
➡膝関節の内圧は陽圧?陰圧?

 この疑問にお答えする前に、まず大気圧との関係について簡単に説明しておきます。

 海面上における大気圧を1気圧と定義し、1気圧=760㎜Hgということになっています。

 これは海面と同じ高さの平地では、水銀柱の高さが760ミリになることに由来します。要するに気圧の力で水銀が76センチの高さに押し上げられるという意味です(Hgは水銀の元素記号)。

 たとえば、血圧が120㎜Hgということは水銀柱が120ミリ(12センチ)の高さに押し上げられるという意味になります。

 眼圧は大気圧よりわずかに高く、通常は眼圧と大気圧の差を「眼圧」と呼んでいます(10~21㎜Hgを正常範囲内と定義しています)。

 一般には周囲の環境と比較して相対的に圧が高いか低いかという意味で、陽圧か陰圧かを区別していますが、生体の内圧に関しては外界の環境すなわち「大気圧と比べて」という意味で、使われる場合が多いようです。

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